天晴れ!

やっと順番がきた。
後ろに座るハハに手を出して、ちょん、とタッチして、ニヤッと笑って「いってくるー」と言うとあとは振り向きもせず行ってしまった。
引率の先生の背中を見て歩くムスメの顔は、真っ直ぐ、凛としていた。
見送ったあと、涙が出そうになった。
大きくなった。
心からそう、思った…。

いつもムスメに突きつけられる…親としての覚悟・自覚。彼女はその身を以て、子どもも個を持つひとりの人、であることを教えてくれている。私はこの子に親にしてもらってるんだ、と痛感した一瞬だった。

結果がどうであれ、この2日間は私たち親子にとって有意義なものだったと思う。ムスメの底力、成長も実感できた。
今の彼女はまだ、周りのお友だちより、できないことが多いかもしれない。言われたことへの理解も遅いかもしれない。自分の意志を伝える言葉も拙いかもしれない。
それでもこうしてひとりでこの2日間を乗り切った。しかも楽しんで。

我が娘ながら、天晴れ!と思うのだ。